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VERTEX
第11章 ショック…

「こら!離せ!」
「えー?やだよ…。」
食事が並ぶ中を涼ちゃんを引き剥がそうと子供みたいに暴れてしまう。
2人の仲居さんがクスクスと笑う。
勘弁してよ…。
カッコ悪い男は健在だと思う。
「ごゆっくり…。」
食事を座卓に並べ終えると仲居さんが出て行った。
「とにかく!ご飯が先!」
そう叫んでも涼ちゃんは私を膝に抱えたままご飯を食べ始める。
夜はほとんど食べない涼ちゃん…。
お刺身に天ぷらに小さな鍋…。
ステーキまで付いているのに涼ちゃんは最低限に必要なタンパク質と食物繊維しか摂取しない。
炭水化物には目もくれずに私に食べさせる事しか考えない。
「夜中にお腹…、空かないの?」
「1度、寝てしまえば大丈夫。その代わり朝は堪らなく腹が減って目が覚める。」
涼ちゃんは平気な顔をして笑っているけど、それは大変な事だとわかる。
「食べたいものある?」
少しでも食べて欲しいと思う。
「理梨が食べたい!」
「私は食べ物じゃない!」
真面目に言ってるのに、そういう答えが返って来ると素直になれなくなる。
「えー?マジに理梨だけが欲しいんだよ。理梨が居てくれたら飯も何にも要らねぇもん。」
ただ笑う。
私の為に穏やかな顔をして笑ってくれる。
食事が終われば片付けられて部屋に布団が敷かれる。
やばい…。
やっぱり緊張をする。
涼ちゃんの顔がまともに見れなくなる。
「あのな…、理梨に話す事がある。」
布団の上に胡座をかいて座った涼ちゃんが私を膝に座らせると真面目な顔をする。
「何?」
「変な話じゃなく、真面目な話…。理梨とSEXをするにもある程度の制限がある。」
「どういう…、意味?」
「無闇やたらに出来る訳じゃない。」
そんな話をされるとか思っていなかった。

