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愛おしいキミに極甘な林檎を
第3章 狙われる雌

「あらあら、泣くことはないわ。幸い、出会いに困ることはないんだから自信を持って歩いていけばいいのよ」
占いが当たっているとそこまで信じてないけど、言われたとおり私は前に踏み出さないといけない。
ソラ先輩と連絡が取れなくなってからこの五ヵ月間、毎日が暗い気持ちで何にも手がつかなくて仕事にまで影響している。
このまま泣いてばかりいてはだめだ。
心の底ではずっと否定し続けてきたけど、きっと私のことをもう何とも思っていないから連絡をくれないんだろう。
事実を受け入れて、失恋したと認めて一歩踏み出さないと……。
頭ではそう分かっていても、気持ちが追い付かなくて新しい恋なんてできる気がしなかった。

