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愛おしいキミに極甘な林檎を
第12章 裸の付き合いとイケない妄想

「これですか? ビタミン類とオルニチンも摂れるって書いてあったので」
ソラ先輩の手元に残った一本は自販機のラインナップの中で隅にありそうな飲み物だった。
栄養機能食品を選ぶということはどうやらまたソラ先輩の栄養が偏り始めたらしい。
「…………」
後輩であって普段世話になっている私が気を利かせないといけないところなのに、逆に迷惑を掛けていて情けない。
「こんにちは。いい湯でしたね~」
三人で他愛のない話をして涼んでいると誰かが声を掛けてきた。
なんと近寄ってきた人は浴場で私の胸を見て大きいと言っていた女の子たちだった。
「ああ、そうですね。まだ雪も残っていて絶景でしたね」
課長が愛想良く返事をしているところを私とソラ先輩は黙って見守る。
「男湯の方でもいい景色だったんですね。あのぉ……暇でしたら一緒に秘湯でも行きません?」

