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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



口角を上げて言うと、同じように笑みを浮かべられてからもう一度キスを交わした。


今度はされるだけでなく、私からも重ねて愛を伝える。


夢中になってキスをしているうちに両手首を掴んでいたソラ先輩の手がゆっくりと上へと滑っていき、指を絡めてくる。


強く掴まれていた後に優しく絡まれると心に染みるような甘さを感じた。



「じゃあ、風子が言えないそれっていいこと……?」


自分のおでこをソラ先輩のおでこにこつんっと当てた私は、はにかみながらその質問に答える。



「とーっても素敵なことです」


恋人の初恋なんて些細なことかもしれない。


でもその相手が今愛している人だったら、……些細なことではない。



「どんなことを思い出そうとしてくれているのか早く知りたいな」


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