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愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…

私は小さい頃に産んでくれた母親に捨てられた。

聞いた話によると、産みの母が結婚する前に浮気をしていてその時にできた子供が私らしい。

だから私の本当の父親はその浮気相手。


今の両親は産みの母や本当の父とは全く関係がない人で、私を養子として迎えてくれたから血は繋がっていない。


「わしもそろそろ歳だから跡継ぎのことを考えていたのだが、継ぐはずだった長男は独り身で病で倒れて寿命も短い。三女の娘は海外へ嫁に行ってしまった。
次男であるお前の父親に頼ろうと思ったが、お前を生んだ女と共に蒸発して帰って来ない」


「へー、そうなんですか……」

細かいことにはついていけないから適当に返事をした。

別の家に入った自分には関係ないことだし……。


「そこでお前の父の行方を捜していたら隠し子が一人いたことを知ってな。探偵に依頼し、お前のことを探っていた」

誰かにストーカーされているような気配があったと思いきや調べられていたなんて……。


「つまり私に何の用があってそんなことをするんですか」

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