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嘘やろ!?
第24章 大学病院

頭が混乱する。
逃げるように遼さんの車から降りて家に帰る。
シャワーで自分の1日の全てを洗い流す。
ベッドに潜り込んで無理矢理に眠ろうとする。
もう誰も愛したくない…。
最後はそんな事まで考える。
そんな日常を繰り返してると、それはそれで当たり前になって来る。
中間テストでバタバタとして遼さんとすらまともに会えない日が出た。
日曜日に家に引き篭もり、テストの採点をする。
インターホンが鳴る。
変な期待をする。
透…?
荷物がまだ残ってるから?
すぐに扉を開けに行く。
「飯の出前や。」
遼さんがご飯を持って現れた。
「上がる?」
「いや、透に抱かれた部屋で俺に抱かれたくはないやろ?」
遼さんの言葉にドキリとする。
「そろそろ…、潮時やな。」
意味深に遼さんが言う。
「何が?」
「中間テスト終わったから今週は余裕あるやろ?」
「まぁ、少しなら…。」
「金曜日に学校早退出来へんか?透の事で大事な話がある。」
完全に身体が固まってた。
「と…おるの?」
「そうや。会わせたる。」
今更…?
そう思うから涙は出ない。
「早退は出来るか?」
「多分…。」
「ほなら、学校に迎えに行く。」
言いたい事だけ言うと遼さんは帰る。
透に会える…。
ただ、それだけ…。
事務的な処理を頭がする。
あれほど求めてた透に会えるのに…。
全く自分の心がときめいてない。
ああ…、そういう事か?
遼さんは私が泣かなくなったらとか言うてた。
だからもう透に会わせる事が出来るんや。
会って冷静に遼さんか透を選べって意味か…。
私はどっちを選ぶんや?
そんな簡単な答えすらわからん馬鹿な自分に笑ってた。

