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またいつか貴方と
第30章 居なくなった今
「お母さん…私...
ここから強くなれるのかな?」
『なれるわ。私の娘だもの。
今は辛いかもしれない。
けど将来今までのことを笑って話せる時が来るから。』
笑って話せる...
〜沙綾は笑って。可愛いから〜
ずっとずーっと前に聡くんが言ってくれた。
いつだったか忘れたけど
聡くんは私が笑うことを望んでいた。
『ほら、明後日から学校でしょ?』
「学校行かないとダメ?」
お母さんはすこしだけ間を置いて話し出した。
『聡くんが学校を辞めちゃった時に
あゆみから相談されたの。
後数ヶ月だったのにって。
沙綾もあと2ヶ月もないんだし
頑張ってみるのもいいと思うよ。
辞めたら聡くんが悲しむから頑張ろう。』
そうだよね。
聡くんは私のことでいろいろあって卒業出来なかった。
私が妊娠した時卒業はしてほしいけど...と
かなり悩んだ結果高卒認定試験を受ければいいと。
高卒は聡くんが望んだ事だもん。
あと数ヶ月頑張ろう。

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