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またいつか貴方と
第2章 始まり
約束した海に向かって歩いていた。
暗闇の中ザブーンと波が押し寄せてくる音がする
夏なのに夜になると風が気持ちいい
砂浜に座ってしばらくすると
サクッ、サクッと人が歩いてくる
その音を聞く度にドキドキがとまらない。
『さあちゃん』
後からフワッと包まれてそう呼ばれた。
懐かしい…聡くんが小さい時に私を
さあちゃんと呼んでいた。
クスクス笑っていると頬を掴まれて
『何が可笑しい?何笑ってんの?』って
少し拗ねた聡くんの声がする。
「いや、『さあちゃん』なんて久しぶりに
呼ばれたなって懐かしくて!」
それから二人で何も話さずにずっと
波の音に癒されていた。
「そうだ、聡くん!携帯電話教えて!」
すると私の携帯が鳴った。
知らない番号だったけどすぐ切れた。
「誰だろう...」
『それが俺のね。』
...???
「ち、ちょっと...なんで番号知ってるの?」

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