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HANAMIZUKI ~思いを受け止めて
第13章 家出
美晴said
はぁ・・・。
海が見える公園で・・・。
サンドイッチを口に運んだ。
美味しいのかよくわからなかった・・・。
「はぁ・・・。」
携帯を見ると・・・なんどもあった幸助からの着信。
もう無理だよ。
全て今まで我慢してきたけど・・・。
今回ばかりは・・・。
もしかしたら酔っぱらっていたのかもしれない。
でも・・・。
空を見上げ・・・。
父を思い出した。
昨年亡くなった父。
60で定年した後・・・。
直ぐの死だった。
死因は癌。
定年後は・・・母とゆっくり旅行でもしたいと言っていたのに・・・。
父が残してくれたのは都内の家と・・・遺産。
母と兄夫婦と私たち夫婦と分けたその遺産は・・・。
本当は私は600万だったが・・・兄夫婦には子供が3人。
そう思ったら・・・私は少なくてもいいと思ったの。
幸助ならわかってくれると思った。
兄夫婦は民宿を経営していて経営が少し厳しいと言っていたし・・・。
そんな事情があったからうちは200でもいいと思った。
なのに・・・。

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