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第8章 マンションの人

龍said

俺も・・・。

美晴ちゃんに話していないことが沢山ある・・・。

キッチンに行ってコーヒーを入れた・・。

美晴ちゃんは俺を追いかけて来て・・・

「龍君ッ・・・あの・・・・」

・・・・・・。

「(笑)・・・知ってるよ・・・」


知ってる・・・君が・・・今は誰かの奥さんで・・・。

帰らないといけない場所があるって・・・。

「龍君・・・・」

コーヒーをマグカップに入れて・・・美晴ちゃんに差し出した。

「でもさ・・・昨夜みたいなこと・・・またあったら・・・」

また・・・。

君を傷つけるようなことがあるなら・・・・・。

グッとマグカップを握った・・・。

「・・・美晴ちゃん・・・俺のとこに来いよ？・・・」

それで・・きっと俺は・・・。


もう君をその男に返さない。


「龍君・・・。」

「今日は帰るの？」

コーヒーを一口飲み煙草を手に取った・・・。

「・・・うん・・・・」

そうだよな・・・。

「わかった・・(笑)でも何かあったら・・・言ってな？」

今はそれしか言えない・・・。


今は・・・。