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SSS
第1章 誓いのイースター・エッグ
だが実際は、美和の方がその顔を埋めてきただけだった
「……寂しかった」
「…っ!」
小さく呟かれた告白に、凪の鼓動が早くなる
「凪…すごくドキドキしてる」
「黙ってろ」
指摘されて軽くイラっとする
いい加減、向こうのペースのままなのは腹立たしい
「俺だってな……」
「……」
「落ち着いてりゃ時差忘れるなんて馬鹿なミスしねぇよ」
会いたくて、堪らなくて。
冷静になろうと置いたはずの距離が逆に二人を熱くさせた
「……じゃあ、言って」
「あ?」
「寂しかったって、会いたかったって言ってよ!」
本当に、今日はどうしたというのだろう
らしくもなく大声を上げるなんて。
胸の辺りが生温かく湿ってくるのを感じながら、凪は堪らず彼女を抱き締めた
「私のこと……」
「好きだ」
「……!」
思っていることを先回りして言われ、美和の目が大きく見開く
そこからまた一雫、涙が溢れた
「……ズルイ」
「は、そう簡単に俺に勝てると思うなよ」

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