この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
王家の婚礼(くすくす姫後日談・その2)
第3章 婚礼の午後

「うんっ、出来上がり。」
「又すぐ着替える羽目になったな」
お召し替えに時間がかかりすぎた二人は、とりあえず普段着に着替えました。少し経ったらもう晩餐のための衣装に着替えなくてはいけませんが、致し方ありません。
「仕方ないわよ。時間、かかっちゃったんだもの…ん。いいにおい。」
スグリ姫は、いつものサクナが一番落ち着く、と、普段着の婚約者にぎゅうっと抱きつくと、深呼吸して、体をこてんと預けました。
「いつものが一番いいのか? その割にはさっきは随分感じt…いてっ 、」
「ばかっ!どんな格好でも、同じだもの!」
髪を撫でながら姫をからかったサクナは、腕をべしっと叩かれました。
「どんな格好でも、サクナはサクナよ。知らない人みたい、っては思うけど、別の人だなんて、思わないもの」
「そうなのか?」
「そうなの!……そうじゃなかったら、蹴っ飛ばして、逃げてるから!」
スグリ姫は、サクナに前に「自分だと思うな」と言われた時に感じたことを言ってみようかと思ったのですが、止めました。せっかく着替えが終わったのに、また脱ぐことになってしまうかもと思ったからです。それでは晩餐に間に合いません。
「蹴っ飛ばされなくて光栄です、姫」
「もー、普通にしてっ。」
サクナは姫の髪に口づけて、姫はくすくす笑って、衣装部屋を後にしました。
「また、夜にね。」
「…ああ。夜にな。」
そして二人は手を振って、それぞれの部屋に戻って行きました。
「又すぐ着替える羽目になったな」
お召し替えに時間がかかりすぎた二人は、とりあえず普段着に着替えました。少し経ったらもう晩餐のための衣装に着替えなくてはいけませんが、致し方ありません。
「仕方ないわよ。時間、かかっちゃったんだもの…ん。いいにおい。」
スグリ姫は、いつものサクナが一番落ち着く、と、普段着の婚約者にぎゅうっと抱きつくと、深呼吸して、体をこてんと預けました。
「いつものが一番いいのか? その割にはさっきは随分感じt…いてっ 、」
「ばかっ!どんな格好でも、同じだもの!」
髪を撫でながら姫をからかったサクナは、腕をべしっと叩かれました。
「どんな格好でも、サクナはサクナよ。知らない人みたい、っては思うけど、別の人だなんて、思わないもの」
「そうなのか?」
「そうなの!……そうじゃなかったら、蹴っ飛ばして、逃げてるから!」
スグリ姫は、サクナに前に「自分だと思うな」と言われた時に感じたことを言ってみようかと思ったのですが、止めました。せっかく着替えが終わったのに、また脱ぐことになってしまうかもと思ったからです。それでは晩餐に間に合いません。
「蹴っ飛ばされなくて光栄です、姫」
「もー、普通にしてっ。」
サクナは姫の髪に口づけて、姫はくすくす笑って、衣装部屋を後にしました。
「また、夜にね。」
「…ああ。夜にな。」
そして二人は手を振って、それぞれの部屋に戻って行きました。

