この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第10章 体正 章11第
ヤバい…。
反省したばっかなのに、桜の一々の仕草と表情に胸が高鳴る。
「……別に、隠してなんかねぇよ」
「……隠してるっていうか……なんていうか…」
「お前が知りたいっていうなら、いつだって包み隠さず教えてやるよ」
桜に言えないようなことは何一つない。
………ってのは嘘……か。
こいつへの気持ちは
絶対に言えない。
また、溜め息が出そうになっていると、桜はあの…と言って俺の顔を見た。
「えっと……その…離婚…は…」
「……ん?」
やっぱ突っ込まれると思ってた質問。
来たか、と思っていると、桜は「やっぱいいです」と言って話す事をやめてしまった。
なんなんだよこいつ。
いつもはっきり言わねぇし。
何をそんなに恐れてんだ。
「だから、お前がそうやって遠慮して聞いてこねぇんだろが」
「何ですかその言い方っ…」
「隠してるとか言って俺を責めてるけど、結局お前が聞いてこねぇだけなんだよ」
「………別に責めてないです」
何をそんなにムッとしてんだか。
興味があるのも、知りたいと思ってるのも、この2年間ずっと俺だけだったのに、今さら何なんだ。
「……俺が悪りぃんだよ」
フッと顔を反らした桜にシビレを切らして、俺は話し始めた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


