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飴色トライアングル【完結】
第8章 俺─ずっと後悔してたんだ
何となく部屋を見回していると、壁のコルクボードが眼に入った。
たくさんのメモや名刺、写真まで貼ってある!
その中で…1枚の写真に眼が止まった。
そこには
私の知らないヒデが由美と一緒に写っていた!
仲良さそうな笑顔の2人に
現実を思い知らされて胸がギュッと痛くなる。
「……」
そこから眼が離せないでいると─
「あ、それはさ由美が勝手に貼っちゃって…」
へ?
ヒデは写真を外し引き出しにしまいこんだ。
そんなこと…
私にわざわざ言わなくてもいいのに
由美が貼ったにしたってそのままにしてたのはヒデでしょ。
「由美が怒るんじゃない、貼っておいたら…」
由美はこの部屋に来るんでしょ?
写真がなかったら悲しむよ。
バカだね私
ヒデの優しさに甘えてノコノコついて来て…
ここは…
私が来る場所じゃなかった。
タオルを借りたらすぐ帰ろう!
「あ、今風呂入れてるからさ…温まってきなよ」
「ううん、もう帰るから」
「なんで?洋服も濡れてるし乾くまで…」
「タオル、ありがとう」
簡単に身体を拭いてヒデにタオル押し付けバッグを手に取った。
「美緒待って」
行く手を遮るようにヒデは私の進路を塞いでくる。
「…どいて」
「退かない」なんでよ。
「話がしたい」
「なんの話をするの?」
「取りあえず、風呂に入ってきて…話はそれから」
「入らない、話があるなら今言って」
もう話す事なんてないよ!
ここにいたら私、ヒデにもっと酷い事言ってしまうかも…
「じゃ、服乾かすから脱いで…ほら、これ俺のだからデカイと思うけど」
私に上下のスウェットを渡そうとする…

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