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第3章 誠実な夫

静かに彼女の言葉を待ったが、圭吾も痺れを切らし促す。


「どうしたんだい？君からのお願いなら、何だって聞くよ」


その言葉に圭吾の目を見詰めてくる彼女の潤んだ瞳に当てられる。

ああ、今すぐ抱きたい。



ゆっくりと、彼女の唇に引き寄せられていく。

彼の節だった指が彼女の頬を這う。


「真奈？ちゃんと聞いてるから……言って？」


触れるか触れないかのキス。

次第に時間を掛けてゆっくりと、口付けは深く交わされていく。


「……圭吾さっ、ん……んっん……」



彼女の唇を食む。

顔を傾け唇の内側の粘膜に覆われた柔らかい部分に舌を這わしていく。



まるでぷるぷるのゼリーがいつまでも崩れずにあるような感触。



その舌触りを時間を気にせずにじっくりと味わう。