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幸せになれる恋
第30章 引越し
『お願いだから少しでいいの。
誠と遊んであげてくれないかしら?』
そうスマホの向こうから
切羽詰まったような声が聞こえたのは
聖の母と話しているときだった。
どうやら聖の甥っ子が桜と遊びたいと
日々母親に訴えどうしても諦めないから
桜にお願いの電話をしてきたらしい。
「次の休みに聖さんと伺います。
お義母さんと義姉さんにも会いたいですし。」
そう返事をすると聖の母は
嬉しそうに電話を切った。
しばらくして事務所に戻った聖は
桜のにやけた顔を見て何かあったか?と聞く。
「はい。お義母さんが近いうちに来て欲しいって。
なんか誠くんが遊びたいって。」
「子守させたいだけかよ。
ま、いいんじゃないか?
で?いつ行くつもりなんだ?」
桜は聖の次の休みにと言うと
聖はしばらく休めそうにないからな。と…
嬉しいことに仕事は順調に舞い込んできていた。
最近はホームページを見て依頼も増えた。

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