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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第17章 疑似恋愛

辺りを見ながら俺は強く舌打ちした。
「ちょっと来て」
舞花の腕を引き、出てきたばかりのドアを抜けてエレベーターに乗る。自分の部屋の階を押すと楠木さんに電話を掛けた。
「俺、今から用あるし話す時間ないから。楠木さん呼ぶよ」
止まったエレベーターから降りてマンションの鍵を開けると中に舞花を促した。
一番入れたくなかった俺のテリトリー。
今まで関係を持った女一人たりともこの部屋に足を踏み入れてはいない。
今のドラマの仕事が一段落したら晶さんと一緒に──
そう思っていたのに真っ先に舞花を入れることになるなんて、まるで全てにケチが付いたみたいだ。
電話を耳に宛ながら舞花にソファをすすめて冷蔵庫から飲み物をとる。
遅いっ…
楠木さんは中々電話を取らない。
俺は着信を残して電話を切った。
「お茶でいいよね」
てか、お茶しか出さないけど。
ペットボトルの飲み物をグラスに注ぎながら舞花の様子を後ろから見た。
舞花は思いきり部屋を見渡している。
なんだか侵されてる気分だ──

