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溶かされてみる?
第13章 一難去ってまた一難
りっくん達…よかった…
あたしはあの後、律先輩達の様子を影から見ていた。
きっと和解できたと思うあの優しい雰囲気にあたしは陰ながら涙して…
そんなこんなであたしは今教室に戻っている途中である。
そろそろ戻んないとやばいよな…
そう思いながら校舎を歩いていると、
「やっぱ皐の噂本当なんだ〜」
…皐?…皐って皐君のこと?
あたしはふと出た名前に気になり、すれ違いながらも聞き耳をたてる。
「らしいよ〜、いやかっこいいからそれならそれでいいんだけどさ〜」
「泣いた女は数知れずってやつ〜?」
「でも皐かっこいいからあたし抱かれたいもん〜」
1年生の女子の集団が話しながら横を通り過ぎていった。
皐君の噂…??それに抱かれる…?
あたしはその話に気になりながらも、校舎を歩く。
「恋先〜輩」
前の方を見るとあたしの方を向いて手を振る皐君がいた。
「皐君…!」
いけない、あたしつい気になりすぎて声が裏返っちゃった。
「俺の名前呼ぶだけで声裏返るとか相変わらず可愛いね恋先輩」
あたしの近くに来て耳元でそう囁く皐君。
「なっ!てててってか!何その格好!」
皐君は大人めのスーツをさらっと着こなしていて、いつもの可愛い雰囲気ではなく大人の男って雰囲気だった。

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