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堕天使 1st gig.
第6章 山内

しないんじゃない…、出来ないんだと俺はわかっていて、リナもそれをわかっているという事実に俺は驚いていた。
『明日、出かける。お前も行くか?』
俺は手が出せないリナを抱えて頭を撫でてやりながらそうリナに言ってやる。リナは
『アルトとならどこにでも行くよ。』
そう答えて俺にしがみついていた。やはりリナはもう子供じゃない…、ならば、まずはリナに俺みたいな男がダメな理由を俺は理解させなければならない。
俺がリナを抱かない理由をリナに理解出来るのか?
そう思いながら俺はリナを抱えて眠っていた。夜飯は普通にリナが買って来たものを適当に食い、後は早めに寝る事にした。
昼間少し寝たからあまり眠れないのだがリナにそれをバレないように俺は寝たフリを続けていた。リナはそんな俺に何も言おうとはしなかった。
翌朝、リナが洗濯を済ませ、朝食を終えてから俺はリナを連れて車に乗っていた。天気が良く、暑いくらいの五月晴れだった。
車を走らせ基地を越え、海の方へと向かっていた。30分ほど走り、ある場所で俺は車を停めていた。リナが俺に
『ここは?』
と聞いて来る。俺はリナに
『軍人墓地だ。』
とだけ言って目的の墓標に向かっていた。リナは険しい顔で黙って俺について来ていた。
俺がリナに見せたかった墓石には「Takeru Yamauchi」と刻まれていた。俺はリナに
『雄太のバディだ。』
と言っていた。さっきまで強気だったリナが今は怯えた顔をするから俺はリナの頭を撫でながら、ここにリナを連れて来た理由を話しを始めていた。
3年前のその日も暑いくらいの五月晴れだった。設立されたばかりの対テロは僅か1ヶ月でテロ組織壊滅を2度行い、自爆テロを1件防ぐという快挙なスタートを切っていた。
今まで、やられっぱなしのテロに初めて対抗出来た軍は世論からも好評価で順調だと言える成果だった。
誰もが余裕だと感じていた。俺も宗司も、雄太も山内も世界大戦時代に同じ部隊で生き残って来た関係だ。堅苦しい軍の上下関係がない俺のやり方に雄太達は満足していたし、任務も大戦時代の前線に比べれば余裕があると甘く考えていた。
山内は雄太と同じ施設だった。生まれたばかりで捨てられた雄太は親という存在を全く知らずに落ち着きがない。
『明日、出かける。お前も行くか?』
俺は手が出せないリナを抱えて頭を撫でてやりながらそうリナに言ってやる。リナは
『アルトとならどこにでも行くよ。』
そう答えて俺にしがみついていた。やはりリナはもう子供じゃない…、ならば、まずはリナに俺みたいな男がダメな理由を俺は理解させなければならない。
俺がリナを抱かない理由をリナに理解出来るのか?
そう思いながら俺はリナを抱えて眠っていた。夜飯は普通にリナが買って来たものを適当に食い、後は早めに寝る事にした。
昼間少し寝たからあまり眠れないのだがリナにそれをバレないように俺は寝たフリを続けていた。リナはそんな俺に何も言おうとはしなかった。
翌朝、リナが洗濯を済ませ、朝食を終えてから俺はリナを連れて車に乗っていた。天気が良く、暑いくらいの五月晴れだった。
車を走らせ基地を越え、海の方へと向かっていた。30分ほど走り、ある場所で俺は車を停めていた。リナが俺に
『ここは?』
と聞いて来る。俺はリナに
『軍人墓地だ。』
とだけ言って目的の墓標に向かっていた。リナは険しい顔で黙って俺について来ていた。
俺がリナに見せたかった墓石には「Takeru Yamauchi」と刻まれていた。俺はリナに
『雄太のバディだ。』
と言っていた。さっきまで強気だったリナが今は怯えた顔をするから俺はリナの頭を撫でながら、ここにリナを連れて来た理由を話しを始めていた。
3年前のその日も暑いくらいの五月晴れだった。設立されたばかりの対テロは僅か1ヶ月でテロ組織壊滅を2度行い、自爆テロを1件防ぐという快挙なスタートを切っていた。
今まで、やられっぱなしのテロに初めて対抗出来た軍は世論からも好評価で順調だと言える成果だった。
誰もが余裕だと感じていた。俺も宗司も、雄太も山内も世界大戦時代に同じ部隊で生き残って来た関係だ。堅苦しい軍の上下関係がない俺のやり方に雄太達は満足していたし、任務も大戦時代の前線に比べれば余裕があると甘く考えていた。
山内は雄太と同じ施設だった。生まれたばかりで捨てられた雄太は親という存在を全く知らずに落ち着きがない。

