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甘い時間は2人きりで
第30章 春人の異変
開演時間が迫ってくるにつれて、春人の表情が少しずつ強張ってきた。
「春人、リラックスして」
「うん…」
「怖いの?」
「まあな。今まではこんな緊張した事無かったのに」
傍にいる今だからこそ、私なりに何か出来ることは無いか考えてみた。
そういえば、前に同僚が緊張のほぐし方について話してたような
「春人、右手出して」
「うん」
手の平の中心を親指でグリグリと押して春人の反応を見てみる。
「ココを押すとね、緊張がほぐれるんだって」
「へえ」
私の手の動きを見ながら、笑みを浮かべてる春人。
その顔は、割と効果ある?
「どう、気持ちいい?」
「うん、それに茜さんにいっぱい触ってもらえて嬉しい」
「もう」
やる前と比べると、少しスッキリした顔になってる。
「どうかな?」
「ぅん、ありがとう。専属マネージャーの献身的なケアのおかげかな?」
琴「光ちゃん、私もツボ押ししてもええ?」
光「いや、俺はそんな緊張してないから…」
琴「ここかな?茜ちゃん」
光「人の話を聞けや」

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