この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?

『ゆぅちゃん・・・どうして
そんな・・・笑ってるのよぉ』
マリアが目を潤ませた
あー?うっせぇぞマリア…
俺がオドオドしてたら
お前余計にためらって
この場を去れねぇだろ?
男ってのはな
そういうモンなんだよ
『ふふっ・・・俺はしぶとくて
頑丈だから心配すんな、ってこと?
わかったら早く・・・』
『いや・・・ゆぅちゃぁん・・・グスっ』
泣き出すマリアを
俺は強引に突き放して
背を押した
『マリアっ!行け!…早くっ』
追ってくる連中を警戒しながら
マリアに向けて叫んだ
『っ…止まれっ!このクソハゲ!
~~マリア!!!逃げろ!!!』
逃げろ・・・?
逃げろ、逃げろ…と
マリアに叫びながらも
その本心ってのは
複雑なモンだった
なんで…俺らが
なんで…マリアが
逃げ回らなきゃなんねぇんだよ?
マリアは・・・犯罪者でもなんでもねぇ
時に・・・こんな時に
俺は、そんな理不尽さや
不条理な現実に
めちゃくちゃに怒りを覚えるんだ
むしろ犯罪者スレスレ…いや
犯罪してんのは…どっちだよ
このクソったれどもが
『っ・・・』
マリアは背を向けて走り出した
「おい!逃がすなっ!!」
「早く車まわせ!」
「このぉ~~石アタマのクソガキぃ!!?」
『っせぇ!!ハゲアタマのクソジジイ!!
帰って寝てやがれっ!』
マリアの元には…行かせない
テカった頭を赤く腫らして
俺を恨みがましそうに見て興奮してる
ハゲが殴りかかってくる
クマみてぇな男は
わりと鈍足そうだ
特に…警戒してるのは
一番すばしっこいサトウってヤツ
マリア…頑張れ
あと少し・・・あと少しだからな?
そこをまっすぐ…向こうまで走れば
確か交番だって見えてくる
『待て…~っ、止まれ!テメェっ』
「離せっ…~~!!何してる追いかけろ!」
必死こいて連中を代わる代わる止めるけどさ
いかんせん3対1・・・つぅか
それ以前に
コイツらやっぱ…腕力がハンパじゃねぇ
まぁ、いい
マリアを逃がせれば…御の字
それが全てだ
あと…少し
キキィ…っ
・・・!?
そんな・・・笑ってるのよぉ』
マリアが目を潤ませた
あー?うっせぇぞマリア…
俺がオドオドしてたら
お前余計にためらって
この場を去れねぇだろ?
男ってのはな
そういうモンなんだよ
『ふふっ・・・俺はしぶとくて
頑丈だから心配すんな、ってこと?
わかったら早く・・・』
『いや・・・ゆぅちゃぁん・・・グスっ』
泣き出すマリアを
俺は強引に突き放して
背を押した
『マリアっ!行け!…早くっ』
追ってくる連中を警戒しながら
マリアに向けて叫んだ
『っ…止まれっ!このクソハゲ!
~~マリア!!!逃げろ!!!』
逃げろ・・・?
逃げろ、逃げろ…と
マリアに叫びながらも
その本心ってのは
複雑なモンだった
なんで…俺らが
なんで…マリアが
逃げ回らなきゃなんねぇんだよ?
マリアは・・・犯罪者でもなんでもねぇ
時に・・・こんな時に
俺は、そんな理不尽さや
不条理な現実に
めちゃくちゃに怒りを覚えるんだ
むしろ犯罪者スレスレ…いや
犯罪してんのは…どっちだよ
このクソったれどもが
『っ・・・』
マリアは背を向けて走り出した
「おい!逃がすなっ!!」
「早く車まわせ!」
「このぉ~~石アタマのクソガキぃ!!?」
『っせぇ!!ハゲアタマのクソジジイ!!
帰って寝てやがれっ!』
マリアの元には…行かせない
テカった頭を赤く腫らして
俺を恨みがましそうに見て興奮してる
ハゲが殴りかかってくる
クマみてぇな男は
わりと鈍足そうだ
特に…警戒してるのは
一番すばしっこいサトウってヤツ
マリア…頑張れ
あと少し・・・あと少しだからな?
そこをまっすぐ…向こうまで走れば
確か交番だって見えてくる
『待て…~っ、止まれ!テメェっ』
「離せっ…~~!!何してる追いかけろ!」
必死こいて連中を代わる代わる止めるけどさ
いかんせん3対1・・・つぅか
それ以前に
コイツらやっぱ…腕力がハンパじゃねぇ
まぁ、いい
マリアを逃がせれば…御の字
それが全てだ
あと…少し
キキィ…っ
・・・!?

