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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第20章 二人の罪・・・そして罰

『・・・』
『……』
いつもの・・・ように
少しはなれて
微妙に並んで歩く
と言うよりも
外を堂々と並んで歩くなんてこと
まったくと言っていいくらい
なかったけどな
お互い話と言う話もせず
あっという間にマリアのアパートに
着いてしまった
『わざわざ・・・ありがとうね』
『・・・』
『あ…っ……』
マリアがアパートの階段を
登る寸前
俺はマリアの腕を引いて止めた
ギュ・・・
少し頼りない細い体を
自分の中に・・・しまいこむように
抱きしめた
『ゆぅちゃん・・・ダメ』
『・・・いいだろ、最後くらい』
もう悪あがきはしねぇよ…
ただ目の前の女が
愛しかっただけだ
恋しくて…はなれたくなかっただけだ
たとえ一瞬であっても
ギュゥ・・・
マリアの小さい手が
俺を抱きしめ返して
そして・・・すぐにはなれた
モゾモゾ・・・
俺の腕の中からマリアが
ひょこっと顔をあげる
ツン・・・
『・・・?』
マリアが背伸びして
俺の帽子のツバを押し上げた
なんだよ?……泣いてねぇぞ?……って?
『ごめんね・・・いつも』
『?…』
『私といるとき……いつも帽子』
ちょっと無意識だったかもしれない
起こりもしない〃もしも〃…に
俺がわずかにとっていた対策・・・
こそこそしてた俺にはもっともの
人目をはばかる癖だったのかもしれない
『ちげぇよ・・・たまたま
寝癖なおすのめんどくせぇから』
『・・・』
『紫外線対策だっつぅの・・・
今どきはな……男も・・・』
『・・・ふふっ…』
今は〃夜〃だろ……っていう
マリアの笑い
『……』
いつもの・・・ように
少しはなれて
微妙に並んで歩く
と言うよりも
外を堂々と並んで歩くなんてこと
まったくと言っていいくらい
なかったけどな
お互い話と言う話もせず
あっという間にマリアのアパートに
着いてしまった
『わざわざ・・・ありがとうね』
『・・・』
『あ…っ……』
マリアがアパートの階段を
登る寸前
俺はマリアの腕を引いて止めた
ギュ・・・
少し頼りない細い体を
自分の中に・・・しまいこむように
抱きしめた
『ゆぅちゃん・・・ダメ』
『・・・いいだろ、最後くらい』
もう悪あがきはしねぇよ…
ただ目の前の女が
愛しかっただけだ
恋しくて…はなれたくなかっただけだ
たとえ一瞬であっても
ギュゥ・・・
マリアの小さい手が
俺を抱きしめ返して
そして・・・すぐにはなれた
モゾモゾ・・・
俺の腕の中からマリアが
ひょこっと顔をあげる
ツン・・・
『・・・?』
マリアが背伸びして
俺の帽子のツバを押し上げた
なんだよ?……泣いてねぇぞ?……って?
『ごめんね・・・いつも』
『?…』
『私といるとき……いつも帽子』
ちょっと無意識だったかもしれない
起こりもしない〃もしも〃…に
俺がわずかにとっていた対策・・・
こそこそしてた俺にはもっともの
人目をはばかる癖だったのかもしれない
『ちげぇよ・・・たまたま
寝癖なおすのめんどくせぇから』
『・・・』
『紫外線対策だっつぅの・・・
今どきはな……男も・・・』
『・・・ふふっ…』
今は〃夜〃だろ……っていう
マリアの笑い

