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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
「…君と逢うための別荘を借りたよ…」
そう暁が明かしたのは、数日前であった。
満月の光に照らされた小舟の中で、暁は月城の胸に貌を寄せながらそう囁いた。
「…君と…誰にも見られずに夜を過ごす家がほしいんだ…」
…縣の別荘も、もちろん北白川の別荘も二人で夜を過ごすことはできない。
夜の君を独り占めしたい…。

暁の言葉に胸を打たれる。
…しかし…。
ひと夏…しかも自分と逢うためだけに別荘を借りるなど贅沢だ。
眉を顰める月城に、暁はほっそりとした白い指で男の唇を塞いだ。
「…僕が勝手に我儘でやっていることだ。…だから許して…」
艶めいた瞳でいじらしく見上げられ、何も言えなくなった。

月城を中に迎え入れるや否や、暁は月城の首筋に腕を絡め、自分から唇を求めた。
「暁様…?」
「…すき…月城…だいすき…」
暁の柔らかな唇が急くように月城の唇に重ねられ、舌を求めてきた。
…暁が自分から切羽詰まったように求めてくることは珍しい。
月城は優しくくちづけに応えてやりながら、低い声で尋ねた。
「…どうされたのですか?…こんなに…欲しがられて…」
「…君がほしい…はやく…いま…すぐ…」
暁の熱い吐息が切なげに弾み、月城の上着を脱がせようとする。
「…暁様…」
いつもと違う暁の様子が気になりながらも、必死に月城を求めるいじらしいさまに男の欲望が昂る。

「…暁…!」
美しい恋人の貌を両手で包み込みながら、荒々しく唇を貪る。
「…んっ…あ…あ…っ…」
暁の薄いなめらかな舌が月城に切なげに絡みつく。
唾液を貪りあう濃厚なくちづけを交わしたのち、透明な銀色の糸をその白く華奢な小指で切りながら、潤んだ黒い瞳が訴えた。
「…ベッドに…連れていって…」

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