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淫の館
第22章 誇りと咎め

「ん…タエ、気付いたか?」
目覚めると宵になっていたようで、館全体が寝静まっていて、物音さえしなかった。
それに、私は、館主様のお部屋のベッドに移されていた。
「館主様…私…」
「気絶して長いことそのままだったので運んだよ。」
「館主様お一人で?」
「ああ、女の一人くらい容易いことだ。」
「申し訳ございません。」
「気にすることはない、もう眠るぞ。宵に蠢くのは獣だけだ。お休みなさい。」
「お休みなさい。」
館主様に腕枕をされ、夫婦か恋人のように寄り添って寝る。
それだけでも、この時の私には十分に幸せだった。

