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淫の館
第6章 脱走

愛してると言ったとして、拷問に怯えて錯乱して言ったこと、
それをこの男が信じてこんなに態度を柔軟にするだろうか。
確かに歩いていたら間に合わない。
連れていくって、抱きかかえられるのも嫌だ。
「ここでします。」
「私にするところを見られていいのか?」
「はい、もう何度も見られてますし、今さらです。」
「そうか、ならば、私に向かって脚を開いて口上を述べてからしてみなさい。」
まだ試されているのだろうか、
でも何故か磔拷問は終わった。
手の自由が利くのだ。
おとなしくしていればもっと自由になるかもしれない。

