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第1章 同居生活

「葵…」

葵の顔を支え、繋がったまま唇を重ねる。

「ちょっと、緊張しちゃった。」

そう言った葵の顔は、まだ紅く涼真も息遣いも荒いままだった…。


ｽﾘｯﾊﾟの音をわざと立てながら、葵とふたりでﾘﾋﾞﾝｸﾞに入る。

「おっ！もう終わったのか？荷物…」
「え…いや、まだ…なぁ。」

と葵を見、葵も言葉を濁しながら涼真を見た。

『そりゃ、大胆にしてたからなー。無理もないか。』

笑を堪えつつ、涼真に知人から頼まれた就職の件を話した。

「まっ、うちも人手が足らないし。人事の人にそれとなく聞いてみるよ。」

涼真は、腕時計を見ながら、そう答えた。