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第6章 第6章

　眠り続けているお兄ちゃんの腰骨にクリトリスを当てつけるようにして、私は腰をくねらせる。
　
　息を殺しても、自分の息遣いが静寂に響いてしまう。

　お兄ちゃんの勃起したものを思い出す。
　浅黒くて血管がうにうに浮き出たお兄ちゃんのおちんこ。

　皮膚の下の硬い骨の感触に、お兄ちゃんのおちんこの感触を想像して、重ねる。



　もし今この瞬間にお兄ちゃんが起きたらどうしよう。
　なんて言い訳したらいいだろう。


　背徳感が余計、興奮を誘う。


　お兄ちゃんにしっかり抱き着き、唇を肩に押し付け、腰をくねらせる。


　ぐちょぐちょに濡れたショーツがお兄ちゃんの肌と擦れ、ヌチャヌチャ音を立てている。


「お兄ちゃん、私はこんなにやらしー子なのに、なんで処女のまんまにしてんの？おかしくない？」


　肩にくっつけた唇の中で、お兄ちゃんに訴える。
　けれど、お兄ちゃんの腹筋の割れた腹はやっぱり、ただ静かに上下するだけだった。