この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第90章 大物有名司会者
寂しそうな社長の声だった。
こんな形であの仕事を辞めるなんて…
何でいつもこうなるんだ。
オレは呪われているのか。
だが、あの会社には申し訳ないが、治療費を捻出するにはこれしかない。
「終わりました」
オレは会社に連絡して、正式に辞める事を女オーナーに伝えた。
「貴方、中々律儀な子ね。益々気に入ったわ。じゃ瓜田くん、後は頼んだわよ」
「はい、お任せください」
「亮輔くん」
「はい…」
「頑張ってね。どんな事があっても1週間、お客様の側にいるのよ、いい?」
「解りました…」
女オーナーはオレにキスをした。
突然の事なので、些か面食らった。
柔らかい唇だった…やっぱり母親と一緒だ。
「いい、必ず1日に1回は連絡するのよ」
「はい、解りました」
「では行きましょう。オーナー、言って参ります」
瓜田は頭を下げ、オレと一緒に部屋を出た。
これがオレの初仕事か。
どんな相手なんだ。
マンションの地下は駐車場になっており、黒の国産高級車の後部座席に座った。
瓜田という男はオレたちレンタル商品を送迎する役目なのだろう。
車内では瓜田が何一つ言わず、ハンドルを握っている。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


