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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第17章 2人のアドルフ
最上階はアドルフ専用のコンドミニアム風‥
此処に入れるのは、一定階級以上かアドルフのお気に入りのみ。
ルークは私がアドルフに紹介した為、出入り自由なお気に入りの1人。
(やはりメイドも供も居ない)
こんな夜中に誰か居る方がおかしい‥
だが、この時間に此処へ来た目的はある。
「・・・
コンラートか、そろそろ来る頃だと思った・・・」
「また感が良くなりましたね、傲慢なアドルフ?」
「ふんっ、深夜しか自由に動けん事をお前は知っている筈」
そう、私が深夜に此処に来た目的は、傲慢なアドルフに会う為。
本来のアドルフが完全に眠ってしまった時だけ、傲慢なアドルフは自由に動ける‥
私がそう制限を掛けた。
「この時間は誰も来ん、面白みも何も無いもんだ」
「だから私が来ているでしょう‥
今のアドルフを野放しには出来ませんしね」
「お前では話半分だろう、どうせお前の方が知っているのだからな」
ドカッとソファーに座り、手短にあったワインに手を伸ばしている。
「酒は良いですが、明日まで響く飲み方は勘弁願いたいですねアドルフ?」
「此奴は酒に強いぞ?
女には弱いが‥いや、役立たずだな」
「・・全く口が悪い・・」
傲慢のアドルフは、名の通り横暴で口悪い‥
だから完全に前面には出せないのだが。

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