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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
脇にいるおばちゃんが掛け声とともに凄い勢いでお代わりの蕎麦を放り込んできた。
ルリを見れば、一回分を2口で食べ、
「はい、どっこい、じゃんじゃん。」
と、お代わりを入れられていた。
薬味は入れずにもう一杯を啜る。
「はい、どっこい、じゃんじゃん。」
瞬く間に3杯目が入る。
「ねぇ、薬味を入れるタイミングはいつなの?」
「はぁ?今でしょ〜」
おばちゃんがちょっと古いフレーズを言えたとばかりにケラケラ笑う。
「あははっ…今でしょ〜」
俺は左から、牡蠣の時に倣って薬味の味の薄い青葱から入れようとした。
「兄ちゃん、好きゞだけど、胡麻のが先かな?」
「ああ、そうかっ…」
すり鉢の胡麻を入れる。
「んで、とろろ芋は、こん中じゃ最後だね。」
「ありがと。」
ズズッと汁ごと啜ると不思議な掛け声とともに次が入る。
次は葱を入れて味わった。
ルリは俺を見て2杯目から薬味を入れ始めた。
そして、天ぷらの用意は二人バラバラでもいいか確認して、自分の分を頼んでいた。
「ほら、はい、どっこい、じゃんじゃん〜」
威勢のいい掛け声と共に色んな薬味を味わっていく。
ルリの天ぷらが出来上がってきた。

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