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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
「どうした?ルリ、大丈夫か?」
「っは…はい。
ハルト…、似たようなことが、以前ありましたよね?
ハルトと二人、何かのショーを見ながら飲み物を飲んで…
ハルトはスーツ姿で…
ワタシはハルトからプレゼントされた白いワンピースを着て…
もっと暗い部屋で…
皆、仮面を…着けてた。」
「ああ、あるよ。ショーを二人で見に行った。
思い出したのか?ルリ…」
リサのショーの記憶だ。
「いいえ、全部ではなく…今言った映像だけが浮かんで…
一瞬パッと浮かんで…
消えていきました。」
「フラッシュバックだな。
ルリ、頭が痛いとか調子が悪いとかないか?」
「映像が浮かんだ時は、クラクラしましたけど、消えると同時になくなりました。」
「そうか…
また何かあったら、すぐ知らせてくれ。ずっと一緒にいるから…
記憶が戻りかけているんだと思う。
ただ、綺麗に全部思い出せるとは限らない。
例えば、今の記憶がなくなったり、俺の知らない期間の記憶だけが戻ることもある。
そうなったら、ルリにとっては知らない人に連れ回されてるって感覚になるんだ。
もし、旅行中にそうなっても必ず連れて帰る。

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