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第37章 step37 三十一段目 地上階２Ｆ

｢ハルト、部屋着も少し欲しいんですが…｣

車を運転するハルトに聞いてみた。

｢部屋着は要らない、家では服は着ないものだから…｣

｢それは変だと思いますよ？｣

｢ああ、でも一応買っておこうか、ただ普段は着ちゃダメ。｣

｢それじゃあ、普段着じゃないですよ？｣

｢あははっ…ルリにしては面白いことを言うなぁ。｣

｢ハルトが可笑しすぎるんですよ。｣

こんな些細なやり取りすら楽しかった。
喋れないルリに話させるのも大変だろうと控えていたから…

ショッピングモールに着き、まずはルリの服を買う。
ルリの希望通り、普段着も…
それから食品売場に行った。

｢ハルトって料理も買い物も上手ですね。｣

｢前は全然出来なかったけどね。
料理する楽しみを覚えて、あとはぴよちゃんのおかげかな？｣

｢卵料理ですか？｣

｢いや、ぴよちゃんを卵から孵す時に目が離せないから、外食出来なくなってね。｣

｢ぴよちゃんって、ハルトが卵から孵したんですか？｣

｢そうだよ。｣

｢凄いですね。
でも…あの…料理してくれる彼女とか居なかったんですか？｣

｢彼女ではないけど、料理してくれる人はいたよ。でも毎日一緒には居られなかった。｣