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***堕散る(おちる)***
第34章 step34 二十八段目 B4階 約束の日
ルリは電話の間、静かに座っていた。
電話の内容にも興味がなさそうだった。
「さて、しばらく暇だな。
何をしようか…」
ルリは考えている風だったが、何も言わない。
アイツのところではどうしていたのだろう。
「そうだ。ルリ、トランプをしないか?
ルリが教えてくれたゲームをしよう。」
旅行のあと、トランプと花札を買ってあったのを思い出した。
まさか、こんなにすぐに暇ができるとは思わなかったが…
ソファーのローテーブルに並べていく。
ルリはたぶんルールを覚えている。
カードを並べるのを見ていてわかった。
「神経衰弱だよ。」
言ってから何故このネーミングだか、疑問に思った。
じゃんけんが出来ないだろうルリ、それに先に俺が引いた方が良さそうだった。
「俺から始めるね。」
カードを2枚引いて見せる。ルリはじっと見て覚えようとしているのがわかった。
ルリはカードに丸まった手を置き、捲ろうとする。
「これか?」
ワン…
代わりに捲ってやった。
元々ゲームにならないほど暗記力が違った。だから、すぐに揃えないようにした。
…っこぇ…

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