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***堕散る(おちる)***
第30章 step30 二十四段目…入社式…1階
「ルリ、寝ちゃだめだ。食事しなきゃ。」
そのまま意識を飛ばしそうなルリに声をかけ、背中の下に腕を回す。
上体を起こすと、ルリの手足に力が入り巻き付いてくる。
そのまま立ち上がって、抱き上げた。
「ハルト…それ、だめっ、深すぎる。」
俺の肩に顔を埋めてルリが囁く。
「ソファーまでだから…」
ん…あぁ…んん…
歩を進める度にルリが耳元で鳴く。
ソファーに腰を下ろすと安心して力を抜いたルリが今一度手足を絡めてきた。
「お腹空いてない。」
「だめだ。まずは水分をとれ。」
ペットボトルをとり水を口に含む。
口づけをしながら流しこむと、コクコクと飲んでいった。
「ほら、自分で飲め。」
「いらない。」
もう一度口移しで飲ませる。
「最後まで世話を焼かせる気?」
ペットボトルを差し出して言えば、ようやく片腕を離し、それを受け取った。
俺も自分の分を取り、飲んでいく。
あれだけ汗をかいたんだ。飲ませなければならない。
俺が飲み始めるのを見て、ようやくルリも飲み始めた。
「寿司をとってあるんだ。」
寿司桶を2つソファーに置く。
「食べたくない。」

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