この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
some more storys
第28章 萩原 義隆 ー 過去編 ー
「『ピンクレディー』です。」

「ピンクレディーって…」

ベースのリキュールは何だったか…古い記憶を引っ張り出す。

「ドライ・ジン、グレナデンシロップ、レモンジュース、卵白。」

「材料はどっちでもいい。アルコール度数高いだろ?」

「…高い、と言えば高いですかね。20度強です。でもこの量ですし…速攻潰れちゃったみたいですけど、呑めない方だったんですか?」

「…みたいだ…」

「大丈夫ですか?」

マスターはカウンターから出てきて及川を見た。

「酔ってるだけ、だと思いますけど…急性アル中で救急車呼ぶほどには見えませんね…裏で休んで貰っても大丈夫ですけど…ちょっと煙草臭いですが…」

「ありがとう、送って行くよ。」

動揺を押し隠し、会計を済ませて店を出た。

送って行くといったところで彼女の家も知らない。

大通りまで向かいながら、途中のコンビニでスポーツドリンクを買った。

乗る予定のないバス停のベンチに腰掛け、スポーツドリンクを少しずつ飲ませる。

吐き気を催した時のために、スポーツドリンクの入っていたレジ袋は捨てず、広げたままにしておいた。

「及川、タクシー拾ったら1人で帰れるか?」

「・・・・」

「住所、言える?それか免許証か何か、住所の分かるものがあれば出して?」

気を失っているわけではないものの、とろんとした目でぼんやりとこちらを見たまま、返答がない。
/728ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ