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狂い咲く花
第29章 三、水仙 - 自己愛

「…南和…もっと…もっと」
程良い快楽では物足りなくなった麻耶は、もっと奥で感じたいと自分の足を南和の腰にまわし、がっちりと捕まえる。
当たる角度が変り、一番強い快楽が得られると知っている麻耶は自分から腰を動かし始めるが、南和から責められる強さには勝てずに狂ったように欲し始めた。
「お願い…もっとして…もっと欲しいの…」
その言葉が南和は好きだった。
麻耶を抱くたびに、貪欲に快楽を欲しがる姿が南和の心を鷲掴みにする。
もう、自分以外が麻耶を満足させることができないと思うと南和の心は満たされていた。
麻耶から身体を離し、膝の裏に手を入れて折りたたむように覆いかぶさった。
「欲しいならあげる。僕にしか麻耶にあげられない快楽を…」
軽く口づけをして、動き出す。
最初は先ほどと変わらぬぐらいの速度で、もっと欲しいと思わせる。
その狙い通りに麻耶は自分から動いて下から腰を打ち付けてくる。
その速度に合わせながら、麻耶が感じる場所を避けながら動く。
「意地悪しないで…」
満たされない身体にもどかしさを感じながら必死に懇願する。
「僕に狂って」
奥深くまで腰を落とし、少し力を入れると角度が変わり麻耶が一番感じる場所に当たる。
そこで小刻みに腰を動かせば一気に高みに上り詰める。

