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伝わらない想い
第4章 幸せを願う

「...陸、さん...」
消え入るような彼女の声。
少し汗ばんでいて、頬が紅く染まっている。
そして、涙が溜まるあの綺麗な瞳。
俺の心が大きく跳ねた。
「...大丈夫?」
扉に手を付き少し隙間を作ってやると、彼女は小さく、こくんと頷いて見せてくれた。
「苦しくない?」
そう聞いた瞬間に車内が大きく揺れる。
すると、彼女を抱きしめるような形になってしまって、咄嗟に離れた。
「あ、ごめん...っ」
「あ、いえ、大丈夫です」
「...なんか俺、茜ちゃんと会う度に謝ってる気がする」
心が跳ねる速度に気付かれないように俺はそんなことを言って笑って見せた。
「純と一緒?」
「はい、でもさっきの駅で離れてしまって...」
その時、明らかに痴漢野郎に対してではない怒りの感情が顔を出してきたんだ。
消え入るような彼女の声。
少し汗ばんでいて、頬が紅く染まっている。
そして、涙が溜まるあの綺麗な瞳。
俺の心が大きく跳ねた。
「...大丈夫?」
扉に手を付き少し隙間を作ってやると、彼女は小さく、こくんと頷いて見せてくれた。
「苦しくない?」
そう聞いた瞬間に車内が大きく揺れる。
すると、彼女を抱きしめるような形になってしまって、咄嗟に離れた。
「あ、ごめん...っ」
「あ、いえ、大丈夫です」
「...なんか俺、茜ちゃんと会う度に謝ってる気がする」
心が跳ねる速度に気付かれないように俺はそんなことを言って笑って見せた。
「純と一緒?」
「はい、でもさっきの駅で離れてしまって...」
その時、明らかに痴漢野郎に対してではない怒りの感情が顔を出してきたんだ。

