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Blood of Love
第4章 パーティー
ルークがそう言うと、馬車がぎいっと音をたてて止まった。
たくさんのお花がついたミント色のドレスを踏まないように、ルークに手を借りて私は馬車を降りる。
目の前に広がる、長い長い階段。
所々真ん中にある大きな噴水。
すごく綺麗なお城だわ…
「ようこそ、吸世村へ。
私は第一王子専属従者のサーターと申します。パーティー会場までご案内いたします」
サーターと名乗った、身長の高い男。
黒い前髪の間から見える鋭い眼。
ああ、もうこの人はすごく吸血鬼って感じがするけど…
瞳とか口とか何かしらレースに似てる気がする。
第一王子の専属従者ってことは、レースといる時間が長い人なのね。
「初めまして。人世村第一王女のエミリアと申します」
私は静かに解釈をした。
「ええ、存じております。
噂には聞いておりましたが思っていたよりも血が甘いようですね。そして美しい」
「えっ?」
「この薬を一応飲んでいただけますか?
変なものではありません。甘い香りを抑えるためのものです」
そう言って手渡されたカプセル。
すごいこの人…一瞬で私の血の甘さが分かるなんて。
きっと吸血鬼でも上の方の人なんだろうな…
私は手渡されたカプセルを飲むと、両親とルークと共にサーターについて行く。

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