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サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

健吾くんは、起きている。少し前に一階に降りてくる足音が聞こえた。わざと大きな音を立てて。
今、朝食を作ってくれているはずだ。何かが焼けるいい匂いがしてくる。
翔吾くんがたくさん食料品を買っていたのは、健吾くんの分も含んでいたからだろう。健吾くんが使いそうな食材もあった気がする。それでも買いすぎだけど。
「あかり、かわいい。繋がってるとこ、見える? やらしい音、聞こえる?」
「あっ、ん、やだぁっ、ああっ」
「見てよ、あかり。ね、もっと奥まで犯していい? 中を汚していい? 中を、俺で満たしていい?」
耳元で官能的な言葉を囁かれると、体がピリピリして脳が痺れてしまいそうになる。膣内も頭の中もぐずぐずに蕩かされてしまう。
きゅう、と膣壁が収縮する。大きな波が、やってくる気配がする。
翔吾くんは、私が何に反応するのか、理解しすぎている。
「や、ダメ、イッちゃう……!」
「いいよ、おいで」
「翔吾っ、は? いっ、しょ?」
「ん、一緒にイこ。満たしてあげる」
薄い掛け布団の下で抱き合って、キスをしながら、そのときを迎える。ぎゅうと収縮するのが先か、熱い精液が吐き出されるのが先か、わからなかった。
ほぼ同時に絶頂を迎え、震える体とともに荒い息を吐き出す。収縮を続ける膣内が翔吾くんの精液を搾り取り、ゆっくり弛緩していく。
「っ、あ……」
「同時にイッた、ね?」
「う、ん……気持ちい」
「俺も。気持ち良かった」
離れがたい。お互いの熱をまだ味わっていたい。お互いの体液を感じていたい。
抱き合って、キスをして、繋がったまま、時間だけが過ぎていく――ことが許されるわけもなく。
ヴヴ、とサイドテーブルに置いてあった青いスマートフォンが揺れ、翔吾くんが顔をしかめる。

