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虹の彼方で
第11章 日曜の夜
ん?
なんだろ?
思う傍から、眼鏡をかけないジョニーさんの素顔が美麗すぎて、私も見つめ返して動けなくなる。
「美咲ちゃん……、部屋の鍵、……しめても、いいと思うよ」
「?」
「開いてたら、その……、事故が、起きるかもしれない」
「え」
「あ、……いや、なんでもない。その、お休み。また明日」
「あ、はい。お休み、なさい」
挨拶して一礼すると、ジョニーさんは柔らかく一つ頷いてから、微笑んだまま廊下へ消えていった。
……えっと。
あれは、どういう、意味、だったんだろ……。
―――部屋の鍵、締めてもいいと思うよ
―――開いてたら、事故が、起きるかもしれない
「心配、してくれたのかな……」
そうかも。
うん、鍵は締めて寝るって決めてるから、大丈夫。
さ、明日の支度して、寝よう。
ハプニングもあったけれど、
憂鬱も吹き飛んだし、
明日からの学校生活も、きっと楽しめるはず。
私は、服を全て脱いでパジャマに着替えると、
部屋の鍵をしめて、
ベッドの中に、潜り込んだ。

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