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虹の彼方で
第3章 金髪男とひまわり君
お兄さんの作ってくれた焼きそばは、とっても美味しくて。
何か見る?と、ソファの向かいにある大画面のテレビで見せてもらった映画も楽しくて。
午後の陽気が心地良い3時頃、私は、すっかり、うとうとしちゃってた。
朝から色んなことがあったけど、城西さんは良い人っぽいし。
今夜は、ここに泊めてもらえるみたいだし。
お風呂も借りられるみたいだし(恥ずかしいから2階で、こっそり入ればいいよね)。
安心したら、少しずつ、まぶたが降りてて……。
ふっと目が覚めたのは、誰かの声が聞こえたから、だった。
「……んきかよ、ヤス」
「仕方……だろ? それに、……だとしたら、一人で……、探すことになる」
「あのなぁ」
あれ?
誰か、いる……。
「こういうのは野良猫と一緒だろ? 拾って暫く家に置いたら情がうつるんだよ」
「タクミ、その言い方は」
「うっせーな。言い方の問題か? ヤローしかいない家に、女泊めるとか、ありえねーし」
「……」
「それとも、ありゃ、てめえの女かよ。それなら、お前の部屋で寝かせろ」
……うわ。
完全に覚醒したんだけど、起き上がっちゃいけない会話がキッチン側から聞こえてる。
どうしよ…。

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