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第5章 思いがけない報告

「じつはね、ちょっとみんなに報告したい事があってね、それで呼びつけたわけよ」

エヘンと咳払いした小此木さんは、

「じゃあ・・成沢さん、あなたの口から、ね」

手を差し出しながらそう言うと、成沢さんはちょこんと頭を下げてから口を開いた。

「私、こちらで修業のお願いをしまして。
　マスターに頼み込んでありがたく了承を得られました」

えーっ！と一同は声をそろえた。
誰の顔にも驚きの気持ちがはっきりとうかんでいた。

「修業？修業って、喫茶店のってこと？」

私は思わず立ち上がった。
どういうことなのか？修業って、働くという事？それとも勉強しに来るってこと？
私の頭の中では想像が駆け巡っていた。

成沢さんはみんなのざわつきに照れながら、さらに理由を語り始めた。