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OLオクサマのふぇろもん
第10章 Scene.10
刺繍で縁取られた、あまり意味を成していないような赤いブラジャー。
生地も少なく、その生地さえ透けて乳首が見えている。
「何を考えっ………」
思わず声を張って、ハタと抑える。
ラッシュ後のガラガラの車内。
とは言え、客は皆無では無い。
「うわっ…なに……アレ………」
「デケぇ………何かの撮影じゃねぇの?」
「AVとか?」
「隣のオッサンとヤるんじゃねぇの?」
「こんなトコでヤるかよ」
「カメラとか……どっかにあるんじゃ」
「ハメ撮りかもよ」
遅かった。
遠目に居たグループから、イヤでも聞こえてくる。
ブラウスの間から小さく赤いブラジャー姿の女性と一緒だと思われてる。
いけない。
ただでさえ、息子が起こした不祥事。
これ以上、頭を痛める出来事は避けたかった。
新聞を鞄に戻して席を立とうとした。
遅かった。
腕に感じる柔らかい感触。
腕を絡められた肘に押し当てられ、拉げた爆乳に視線が向いた。

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