この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
しゃぼん玉色した彼
第3章 奇妙な同居生活
「ダメです。俺飲みます」
「は。だって飲めないって」
「これは俺が全部飲むんです!」
「はあ、そう。よくわからないけど、どうぞ」
私は首を傾げながらも、飲むと言っているならいいかと自分のデスクへと戻って行く。
椅子を引き、今日のスケジュールを確認する。
十三時から企画会議か。
あー今日は部長いるのか。長くなりそうだなあ。
大澤部長というダメ女部長がいるんだが、仕事はろくにしないくせに口出しだけは一丁前。
上司への接待だけ一生懸命やるっていう人。
嫌いな部下も多い。
それでも部長という肩書きがある手前、誰も強くは言えず従う他ない。
お局の中のお局というところだろうか。
見た目は普通なんだけどね。
「下野主任」
「ん?」
手帳を確認していると、逢坂くんが声をかけてくる。
どうやら顔を洗いに行ったらしい。さっきよりも顔がシャキッとしていた。
「この企画が終わったらメシでもどうですか?」
「え」
メシ? 私と?
目をぱちぱちとしながら私は「私でいいの?」と尋ね返した。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


