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女子大生 水野果歩
第7章 女子大生 水野果歩(7)
「ホント、おいしそう・・・これは私達には無理ね、果歩。」
知子は料理はまったくやらないので、手作り弁当など未知の世界と言った様子だ。
「フフ・・・案外簡単なのよ。・・・そういえば果歩ちゃん、もうすぐ誕生日なの?」
「は、はい。来週の土曜なんです。」
「秋絵先輩、果歩彼氏が海外だから今年は一人の誕生日なんですよぉ。」
「友哉君はそういえば留学中だったのね・・・それじゃ果歩ちゃん寂しいわね。」
「いえ、そんな・・・一年の辛抱ですから・・・。」
明るく振舞う果歩だが、正直誕生日を一人で過ごすのは寂しいと感じていた。
「そうだ、果歩ちゃん知子ちゃん、私の部屋で果歩ちゃんの誕生日会やらない?私が料理とかつくるし。」
秋絵は急に思いついたように二人に提案した。
「え!?誕生日会ですか!?いいんですかぁ!?わぁ・・・・・・あ、でも土曜日、アルバイト・・・」
明るくなっていた果歩の表情が一瞬曇る、土曜はトミタスポーツでのアルバイトを入れてしまっていた。
どうせ一人の誕生日、アルバイトで寂しさを紛らわして、夜友哉と電話しようと考えていたからだ。