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龍、人生の絆
第10章 名実共に
龍の家には月に2~3回
色んな来客がある。
その為、龍はこの
ワンフロワーマンションに
自分のスペースと来客ブースを
分けて改築したのだった。
ルナの与えられた居住スペースは
その中の一部をルナ向けに
開放した物だった。
「今日は疲れたな…」
ルナは着替えをしながら思った。
自分と同じ暗い過去をもつ人達。
しかし、自分と比較して
比較にならないほど明るく
生きているし、
幸せを掴んでいる者もいる。
「自分にもあんな生き方が
出来るのだろうか?
しかし、現実に今は住む所も
仕事も約束されているから
幸せなんだろうな…」
ルナはそんな事を考えながら
夕飯の支度に取り掛かった。
今日は、シチュー。
龍の好物である。
ルナは龍の帰宅時間に合わせる様に
支度を始めた。
「ただいま…」
チャイムと同時に
スピーカーから龍の声がする。

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