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びっちカノジョ 【2期目】
第5章 Scene.04
扉に背中を預けながら外の様子を伺っていたヤスの言葉。
「て言うかぁ……逃げ道…無くなっちゃったわよねぇ………」
よくよく考えてみたら、草原にポツンと建っているだけの小屋。
四方からモンスターの気配がビシビシ伝わってくる。
「あ、アンタたち…まさか………」
「これ…ボクでも分かるんだけど………」
二人の引き攣った表情が暗闇でも分かる。
「えへっ。ごめんねぇ」
取り敢えず、舌をペロッと出して謝っておく。
「か、可愛い……」
「………ふんっ」
「ごはあっ!!」
またシュウがアカネに吹き飛ばされた。
薄い壁の小屋がぐらつく。
「じゃれるのは良いけどぉ、小屋…壊さないようにねぇ?」
「だ、誰がじゃれついてなんかっ………って…アンタ…それ………」
赤髪を逆立てるような勢いだったアカネの視線が、アタシの胸で止まる。
「あぁ…」
見ているのが何か分かった。
「この子…可愛いでしょ?」
抱き抱えていたピンク色のスライムを両手でアカネの前へと差し出した。
「な、なに……この子………見た事無いけど………可愛いじゃないのぉぉぉっ」
アカネが暴走した。

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