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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第25章 負けない思い

「外ではダメだよ…。誰が見てるかわからないから。」
「そうだね。ごめん…。」
サラはまだ、俺の物になったわけじゃない。
気持ちが通じあって、一緒に未来の約束をして、俺だけ何だか先走ってしまっていた。
そうだった…。
まだサラと旦那の話も聞いてないのに、いきなりキスなんて…。
気持ちを落ち着けようと、冷静にサラに言った。
「とりあえず車に乗ろう。」
「うん。」
「サラ…今日はどうする?どこで話そうか?」
「あのね…私今日は家に帰りたくないの。」
そう言って、俺の洋服の裾をギュッと掴んだサラ。
やっぱり、旦那との話し合いは、悪い方向に進んでいるんだ…。
簡単に進む話でない事は、わかっていた。
俺も一緒に話に行くべきだったよな…。
「サラ、明日俺休みだから、俺の家泊まる?明日朝に送っていくから。ゆっくり話もしたいし。」
「うん…ありがとう。」
サラが放っておけなくて…。
今日帰したら、もう会えないような気がして…。
俯くサラの手をギュッと握りながら、俺は車を走らせた。
その後を一台の車が、尾行していたなんて、全く気付く事はなかった。

