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いとかなし
第1章 などみをつくし 思いそめけむ
お風呂上がりの糸を座らせて、真千子が口を開いたのはやはり年の功だった。
「糸、クレジットカードの使用金額は確認済み?」
まさかと糸と千津子は顔を見合わせて問い合わせた。
「…78万円」
ほぼ服飾品のその明細に糸はもう項垂れるしかなかった。
歩の何を見ていたのか。
浮かれていたのは自分だけで、信じた自分が馬鹿で。
「糸、千津子、明後日空けときなさい」
落胆する糸と、憤慨する千津子に真千子はにっこりと微笑み掛けた。
土曜日、日の出と共に起こされた二人は駅前で大欠伸を洩らしていた。
「おっはよー、二人は増えちゃった〜」
ロータリーには大きい車が何台が連なって停まっていた。
「糸、クレジットカードの使用金額は確認済み?」
まさかと糸と千津子は顔を見合わせて問い合わせた。
「…78万円」
ほぼ服飾品のその明細に糸はもう項垂れるしかなかった。
歩の何を見ていたのか。
浮かれていたのは自分だけで、信じた自分が馬鹿で。
「糸、千津子、明後日空けときなさい」
落胆する糸と、憤慨する千津子に真千子はにっこりと微笑み掛けた。
土曜日、日の出と共に起こされた二人は駅前で大欠伸を洩らしていた。
「おっはよー、二人は増えちゃった〜」
ロータリーには大きい車が何台が連なって停まっていた。

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