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果てのない海に呑まれて
第43章 温もり
私のようになどと–––
「……それでも認めてくれるのか」
問いは肯定となって返ってくる
「……っ」
レオンは唇の震えを抑えるように、リリアに強く押し付けた
「…ンッ……」
差し込んだ舌にリリアが小さく声を漏らす
“可愛いことを言ってくれる……お前はいつも……”
私の箍を、外すどころか壊してしまう
もう止められない
「ま、た……っ…なの?」
「……?
また? 何がだ?」
「馬の上でキスされるのは嫌い……だって抵抗出来ない……」
“……抵抗”
心なしか、レオンの顔が歪んだ
「それに……」
だが先を続けようとするリリアに何も言わず、ただ先を促す
「…ずるいわ……」
「何……?」
「私が一方的に愛されてる気がして、ずるいって言ってるの。
私だって貴方に触れたい……息が出来ないくらい、貴方を愛したい」

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